この記事を読むとわかること
- なぜ犬にしつけが必要なのか
- 最初に覚えておきたい5つの基本コマンド
- しつけを成功させる3つの心構え
- 絶対にやってはいけないNG行動
- くじけそうになったときの考え方
- プロに頼る選択肢(訓練所・トレーナー)
「しつけって、何をどこから始めればいいの?」
初めて愛犬を迎えた日、うれしさと同じくらい不安もありますよね。特にしつけは「ちゃんとできるかな」「厳しくしなきゃダメ?」と心配になる方も多いと思います。
でも、安心してください。しつけは「厳しく教え込むもの」じゃなくて、愛犬と一緒に暮らすための共通言語を作ること。愛犬との絆を深める、楽しい時間でもあります。
この記事では、しつけの基本的な考え方から、最初に覚えたいコマンド、続けるためのコツまでをわかりやすくご紹介します。

しつけに「終わり」はない。だから気楽にいこう!
まず最初に伝えたいのは、しつけは「完成させるもの」じゃないということ。
今日できたことが明日はできなかったり、一度覚えたはずのことを忘れてしまったり。それ、全然普通のことです。人間だって同じですよね。
しつけは一生涯続く愛犬との対話です。完璧を目指す必要はありません。くじけそうになったときは、今の悩みさえも数年後には「あのころ大変だったね」と笑えるはず。深呼吸して、一歩ずつ進んでいきましょう。

しつけって難しそうに聞こえるけど、要は愛犬と話し合いを続けることだよ。焦らなくて大丈夫だわん!
まず覚えたい!基本の5つのコマンド
最初から全部完璧にする必要はありません。まずはこの5つを少しずつ覚えていきましょう。
トイレ
生活の基本中の基本です。失敗しても叱らず、成功したときは全力で褒めてあげましょう。「できた!えらい!」の積み重ねが大事です。
👉 パピー期のトイレの慣らし方はこちら:子犬を迎えたらまず何をする?パピーのうちにしておくこと
座れ(シット)
犬を落ち着かせる合図として使えます。玄関でのジャンプ防止や、来客時にも役立つ基本コマンドです。
待て(ステイ)
安全を守るために一番大切なコマンドです。 道路に飛び出しそうになったとき、食べてはいけないものに近づいたとき、この「待て」が愛犬の命を守ります。焦らずゆっくり練習しましょう。
👉 「すわれ・まて・おいで」の具体的な教え方はこちら:犬のしつけ基本|すわれ・まて・おいでの教え方
おいで(カム)
呼んだら来てくれること。お散歩中や緊急時に役立ちます。ポイントは**「呼んだら必ずいいことがある」を教えること**。おいでしたら必ず褒める・おやつをあげる、を徹底しましょう。
噛み癖のコントロール
子犬は何でも噛みたがります。歯がゆい時期は特に。おもちゃに置き換えながら「これは噛んでいい、これはダメ」を少しずつ教えていきましょう。

おいでって呼ばれたら絶対行くよ!だってほめてくれたり、おやつがもらえるんだもん(笑)
しつけを成功させる3つの心構え
「叱る」より「褒める」を10倍意識する
叱ることで行動を止めることはできても、「何をすればいいか」は伝わりません。できたときに褒める・ご褒美をあげる、を繰り返すことで「この行動をするといいことがある!」と覚えていきます。
褒めるのが上手な飼い主さんの愛犬は、どんどん覚えが早くなりますよ。
家族全員で同じルールを守る
「パパはソファOK・ママはNG」みたいなルールのバラつきは、犬にとって大きな混乱のもとです。「何がOKで何がダメか」を家族みんなで統一しておきましょう。
1回5分!短く楽しく終わらせる
長い練習は犬も人間も疲れます。1回5分を1日2〜3回、楽しい雰囲気で終わらせるのが継続のコツ。「まだやりたい!」くらいで切り上げると、次の練習も積極的に来てくれます。
絶対NG!やってはいけないしつけの方法
❌ 叩く・怒鳴る
体罰は信頼関係を壊します。恐怖心から問題行動がむしろ悪化することも。どんなに腹が立っても、手を出すのは絶対にやめましょう。
❌ 時間が経ってから叱る
犬はほんの数分前のことも覚えていません。帰宅したら部屋が荒れていた…という場合も、叱っても何が悪かったか理解できないんです。失敗を見つけたその瞬間だけが叱るタイミングです。
❌ コロコロ変わるルール
昨日OKだったことが今日はNGだと、犬は何を信じればいいかわかりません。一貫性こそが、しつけの最大の武器です。

叱られてばかりだと、何をしたらいいか分からなくなっちゃうんだ。褒めてもらえると、また頑張ろうって思えるよ

しつけを助けるグッズ3選
トレーニングおやつ(小粒タイプ)
褒めるタイミングで素早くあげられる、小粒のご褒美おやつ。カロリーが低めのものを選ぶと、たくさんあげても安心です。
👉 おやつの選び方はこちら:【初心者向け】犬のおやつおすすめ完全ガイド|失敗しない選び方と与え方のコツ
クリッカー
「今!その行動が正解!」を音で瞬時に伝えられる道具。タイミングよく褒めるのが難しいと感じる方におすすめです。
ロングリード(5〜10m)
「おいで」の練習に最適。広い場所でリードを長くして呼び戻しの練習ができます。お散歩デビュー前の練習にも使えますよ。
👉 お散歩デビューの準備はこちら:犬のお散歩デビュー|準備から上達のコツまで
くじけそうになったときの「心の救急箱」
しつけがうまくいかない日は必ずあります。そんなときのために。
今日はもう終わり!と割り切る
疲れた日は練習しなくていいです。一緒に遊ぶだけで十分。無理してやっても双方ストレスになるだけです。
SNSのあの子と比べない
インスタで見る「天才犬」たちは、何年もの積み重ねがあります。愛犬には愛犬のペースがあります。
プロの力を借りるのは「アリ」
自己流に限界を感じたら、犬の幼稚園やトレーナーさん、訓練所に頼るのは全然恥ずかしくありません。むしろ賢い選択です。
👉 訓練所について詳しくはこちら:犬を迎えたら訓練所へ|プロに頼るという選択肢
よくある質問
Q. なかなかトイレを覚えてくれません…
A. 失敗しても無言でさっと掃除。成功したときは「天才!!」というくらい大げさに褒めてあげてください。根気が一番大事です。
Q. 噛み癖がひどくて痛いです
A. 「痛い!」と短く言って、すぐ遊びを中断して無視しましょう。「噛んだら楽しいことが終わる」を繰り返すことで理解してくれます。
Q. しつけはいつから始めればいい?
A. お家に迎えたその日から、小さなルール作りはもう始まっています。早ければ早いほどスムーズですよ。
Q. 子犬の時期はケージに入れておいた方がいいの?
A. 今の多くのトレーナーの間では、最低限トイレを覚えるまで、できれば2歳頃までは普段はケージ・サークルで管理するのが主流です。目が届かない間の誤飲や事故を防ぐためにも大切な考え方です。詳しくは👇
→ 子犬を迎えたらまず何をする?パピーのうちにしておくこと5選と慣らし方
【妻監修】ほめ方の基本 ― 「終わった瞬間」にすぐ
しつけで一番大事なのに見落とされがちなのが、ほめるタイミングです。動物看護師でトリマーの妻いわく、おやつ(ごほうび)は、犬がその行動を終えたほんの一拍だけあけた”すぐ”に渡すのがコツ。時間が空くと、犬は「何をほめられたのか」がわからなくなってしまいます。

今のが正解だよ!”って、その場で伝えるのが大事なんだわんね。
もうひとつ大切なのが、家族みんなで「指示の出し方・決まりごと・ほめ方」をそろえること。ママはこれをしても何も言わないのに、パパは『ダメ』など。また、ママは「おすわり」パパは「すわって」…とバラバラだと、犬は混乱してしまいます。

みんなでルールを合わせると、犬も覚えやすいんだ~。
【妻監修】日常が、いちばんの練習の場
しつけは「特別な訓練の時間」だけのものではありません。妻がすすめるのは、日常のいろんな場面で、何かをする前にまず”おすわり”をさせることです。たとえば——
- 首輪をつける前に、おすわり
- 玄関から出る前に、おすわり
- ごはんをあげる前に、おすわり
- ボールを返してもらう前に、おすわり
こうすると、犬はいったん落ち着く・冷静になることが日常になります。興奮したまま行動させず、落ち着いて動く習慣がついていくんですね。

毎日のちょっとした場面が、ぜんぶ練習になるんだね
【妻監修】「叱る」より「叱る状況を作らない」
「いたずらをしたとき、どう叱ればいい?」——よくある悩みですが、妻の答えはちょっと意外でした。
「子犬に叱ることなんて、本当はないんです。そもそも”叱る状況”を作らないこと」
いたずらをしてしまうのは、いたずらできる環境が、知らないうちにできてしまっていることが多いんです。かじられて困るものは届かない場所に、トイレシートにいたずらするなら、カバーをつければいい。——先回りして”成功する環境”を整えるのが、叱るより先にやることなんです。

ぼくが失敗しないように、先に整えてくれるんだね~。
そのうえで、いいことをしたら褒めておやつ。どうしてもダメな行動には「ダメ」と短く伝える。それを繰り返すうちに、犬は自然と「ダメ」を覚えていきます。
※この「罰で抑えるのではなく、環境と”ごほうび”で教える」考え方は、世界的な専門家(イアン・ダンバー、ジーン・ドナルドソンら)も共通してすすめている方法です。犬は人間のように「罪悪感」で反省する動物ではなく、うまくいくこと(ほめられること)を繰り返す生きものだからです。
【実体験】「一発で良くなる魔法」はない
最後に、いちばん正直な話を。妻が何度も繰り返していた言葉があります。
「一発で良くなる魔法なんてない。コツコツやるだけ」
「こうすれば今日からできる!」という話を、みんなつい求めてしまいます。でも実際は、そんな近道はなくて、毎日の小さな積み重ねしかない、と。
実は、動物看護師・トリマーで訓練の経験もある妻でさえ、「今日もく~のお散歩、イマイチで心が辛い〜」とこぼす日がありました。成犬になった今でも『う~ん』という日もあります。プロでも、うまくいかない日はあるんです。

専門家でも大変な日があるなら、うまくいかなくても落ち込まなくていいんだわん。

心が折れそうな日も、コツコツ続けるのが近道なんだ~。
うまくいかないときは、訓練所やしつけ教室を頼るのもおすすめです。方向性を示してもらえるし、ひとりでやみくもに頑張るより、ずっと心強い。モチベーションにもなります。焦らなくて大丈夫。その子のペースで、コツコツいきましょう。
参考にしている本
このブログのしつけに関する考え方は、わが家の経験に加えて、動物看護師・トリマーの妻が学んできた次の本を参考にしています。どれも「叱らず、ごほうびで、犬を犬として理解する」、犬にやさしいしつけの名著です。私も妻にすすめられて読みました。何かあると『また読みな』と言われています。(笑)
- イアン・ダンバー『子犬を飼ったあとに』
- イアン・ダンバー『犬のしつけがうまくいくちょっとした本』
- ジーン・ドナルドソン『ザ・カルチャークラッシュ』
興味のある方は、ぜひ手に取ってみてください。
まとめ
- しつけは「厳しく教え込むもの」じゃなく、愛犬との共通言語作り
- まずはトイレ・座れ・待て・おいで・噛み癖の5つから
- 褒める・一貫性・短く楽しく、が成功の3つのコツ
- 叩く・後から叱る・ルールのバラつきはNG
- うまくいかない日は休んでOK。プロに頼るのも賢い選択
焦らず、楽しく、愛犬と一緒に一歩ずつ進んでいきましょう🐾

練習のあとにおやつをもらえるから、ぼくはしつけの時間が大好きだよ~!


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