「ドッグショーって、犬好きなら一度は観てみたいけど、なんだか敷居が高そう…」
「初心者が行っても、楽しめるのかな?」
わが家は、愛犬はる(シェルティー)と暮らす中で、ドッグショーを観戦したことがあります。実は、はるはショードッグの血統を持つ子。だからこそ、観に行って感じたこと・分かったことがたくさんありました。
この記事は、**ドッグショーやアジリティの経験がある妻(動物看護師・トリマー)**にも教わりながら、初心者目線で正直にお伝えします。

ドッグショーってどんな世界?
ドッグショーは、ひとことで言うと**「犬種標準(スタンダード)に、いちばん近い子はどの子か」を見ていく場**です。
犬種ごとに「この犬種は、こういう姿・性質であるのが理想」という基準が定められていて、それに照らして審査されます。妻いわく、「優良な個体を未来に残していくために、ショーで優れた子を選び、その子たちを大切につないでいく」——そういう目的があるそうです。
観戦は、無料のショーもあれば、有料のものもあります(私たちが行った大会は1,500円ほどでした)。年によっては、後でお話しするアジリティ競技が併設されていることも。最新の開催情報は公式サイトで確認してくださいね。

ぼくは体高の規格が合わなくてショーには出られない子なんだ。でも会場で同じシェルティーをたくさん見られて、なんだか誇らしかったわん。
初心者は「自分と同じ犬種」から見るのがおすすめ
会場ではたくさんの犬種が審査されていますが、初心者の方にいちばんおすすめなのは、自分と同じ犬種のショーを見に行くことです。何より、一番興味を持って見られると思います。
ドッグショーは、犬種ごとに定められた「犬種標準(スタンダード)=その犬種の”設計図”」に照らして見ていく世界。自分と同じ犬種を見ると、**「この子たちは、長い歴史の中でこういう姿を目指して、大切に受け継がれてきたんだ」**と分かります。
うちの子とどこが同じで、どこが違うのか。それを知ると、その犬種のルーツや本来の特徴が見えてきて、自分の愛犬がいっそう愛おしくなるんです。
※ここで一つだけ。ショーで活躍する子が”上”で、家庭で暮らす子が”下”、ということでは決してありません。スタイリングが違っても、しつけのお手本になっても、家族として暮らすその子の可愛さは、順位とはまったく別ものです。わが家のはるも、ショーには出られない子ですが、その可愛さにかわりはありません。
ここは、声を大にして伝えたいところです。
ショー犬を見て分かること
同じ犬種でも、ショーに出ている子と、普段見かける子では、スタイリングが全然違うことに驚くと思います。プードルやヨークシャーテリアなどはそのあたりが顕著です。これは、その犬種が本来目指している形に整えられているから。まずは**「普段のうちの子との違い」を、素直に楽しむ**のがいいですね。
それから、ショーに出ている子はしつけがきちんとできている子が多いです。落ち着いた立ち居振る舞いは、一緒に暮らす私たちにとっても、とても良いお手本になります。

ぼくはトリミングモデルだから、キレイにしてもらうのは得意だよ。ショーの子はまた違うカッコよさだね~。
ちょっと難しい、ドッグショーの用語
正直に言うと、初心者には分かりにくいところもあります。私も最初はちんぷんかんぷんでした(笑)。
- BIS・BOB … 賞の名前なのですが、「え、どっちが上なの?」と最初はなりました
- BIS ベストインショー その日のショーに出場したすべての犬の中で最も優れていると評価され た 『第一位の犬』に贈られる最高名誉賞
- BOB ベストオブブリード その犬種の中で最も優秀と評価された犬(犬種代表犬)
- 1グループ〜10グループ(1G〜10G) … 犬種がグループ分けされているのですが、「なんでこの分け方なの?」と不思議でした。答えは、犬種の”役割”ごとに分かれているそうです
でも、最初は分からなくて大丈夫。ただ眺めているだけでも十分楽しいですし、興味がわいてきたら、少しずつ勉強していけばいいんです。
妻に教わった、犬種の奥深い話
これは、妻に教わって「なるほど…」と深く考えさせられた話です。
犬は、世界に700〜800種類ほどいると言われ、日本にも約200種類がいます。その多くは、人が生み出した犬種です。
家庭で暮らす犬は、人がいないと生きていけません。「ならば、人の役に立てるように」——そうやって、猟犬、牧羊犬、愛玩犬…と、それぞれの役割を持てるように品種改良されて、今に至るのだそうです。
ときどき「犬に仕事をさせるなんて可哀想」という考えを耳にします。でも妻は言います。**「そもそも、役割がなく、仕事をさせないなら、その犬種は生まれてこなかった」**と。
その犬種が”その犬種である”こと自体に、人と犬が共に歩んできた歴史がある。これは、深い話だなと思いました。

人と動物の関係って、奥が深いにゃあ…
観戦のときに、守りたいマナー
楽しい観戦のために、これだけは知っておいてほしいマナーがあります。
- ショーが始まったら、フラッシュ撮影は厳禁。審査中の子に良くありません
- 普段でも、犬や人を無断で撮影しない
- そして、出陳者(出場者)の方には、むやみに声をかけないのが無難です
特に大事なのが、これ。出陳を待っている犬に、自分の犬を近づけて挨拶させたり、勝手に触りに行ったり写真を撮ったりしないこと。
悪気がないのは分かります。でも、相手はとても嫌がります(ドッグショーでは、本気で怒られてしまうことも…実際に何度も見かけました)。
なぜなら、出陳前の犬は集中力やテンションを乱されたくないから。ドッグショーの子は毛を完璧にセットしている最中ですし、出陳者の中には生活がかかっている方も少なくありません。これはトリミングの出番待ちをしている方や子などでも同じです。「その子の大事な本番を、邪魔しない」——お互いさまの思いやりですね。
おまけ:アジリティのリアルな裏話
実はアジリティ(犬と障害物を走り抜ける競技)に取り組んでいた経験があります。そんな経験のある目線から見ると、ビッグサイトで行われたドッグショーでの競技会はいつもとは違う感じでした。
初めてアジリティを見たお客さんは、すごく楽しそうでした。細かいことは何も知らずに気楽に楽しむ観客(悪い意味ではないです)と、人工芝でいつもより滑りやすいコースに気を付けながらも本気で挑む出陳者。そのコントラストは、普段の競技会では見られない、不思議で面白い雰囲気でした。
《注釈》我が家は出陳しませんでした。今はもうビッグサイトのドッグショーでのアジリティー競技は行われていないと思います。
さいごに|ショーに出られなくても、いちばんの宝物
冒頭でお話ししたとおり、はるはショードッグの血統を持つシェルティーです。でも、迎える前からショーには出られない小柄な体型で、去勢もしています(去勢をしているとドッグショーには出られないんです)。
でも、それを残念だなんて、まったく思っていません。むしろ、普通のシェルティーにはない可愛さがあって——親バカですが、わが家にとってはいちばんの宝物です。
ドッグショーは、犬という存在の奥深さや、人と犬が歩んできた歴史を感じられる、素敵な世界です。でも、その順位やスタンダードと、「うちの子と一緒に暮らす幸せ」は、まったく別のもの。
もし興味がわいたら、ぜひ一度、気楽な気持ちで観に行ってみてください。きっと、あなたの愛犬が、もっともっと愛おしくなりますよ。


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